ア 単独作業とは、信号の確認や逆転器の操作等単独で操作し・確認する作業で、その精度は作
業者自身の状態により大きく左右されます。
イ 連携作業とは、車両入換のように、操車担当の進路要求に従って、信号担当が進路を構成す
ると、操車担当が入換標識を確認して誘導するように、共同作業者が居て、相互に連携しつ
つ作業を進めるもので、その精度は相互の連携状態によります。
(1) 単独作業
作業者自身の安全確認によって決まるため、確認の精度を高めるしかありません。
しかし、人間の確認精度は、見落としや錯覚・錯誤などその人の意識に大きく左右されるため
ヒューマンエラーも発生し易いのが問題です。
(2) 連携作業
相互に連携しつつ作業を進めるため、正確な情報伝達と作業手順に沿って作業を進めること
です。
しかし、言い間違い・聞き違い、作業手順の省略による事故が問題です。
(1) 単独作業
残念ながら、指差し呼称に勝るものは無いと思います。
特に、心配事や心身不調で作業に身が入らないとき、作業を急いでいるときは、気を入れて
指差し呼称することです。
(2) 連携作業
ア 通告・復唱
言い間違い・聞き違いを防ぐには、通告・復唱により確かめることです。
イ 作業手順の遵守
連携作業は作業手順の中に、安全を確認して次の作業に進む手順が組み込まれている
ため(マニュアルに問題が無ければ)、これを守ることです。
(1) 他線の信号機を自己の列車に対するものと誤認して発車した。
(2) 入換運転で、操車担当が信号担当に進路構成を要求すべきところ、その前に入換標識に進路
開通の表示が出たため、操車担当が誘導を開始したら、他作業に対する進路構成であったた
め、転てつ器を割り出した。