J ヒヤリ・ハットの活用
1、ヒヤリ・ハットは至極の宝

 ヒヤリ・ハットは、事故の芽そのもので、この活用方いかんにより、職場の安全度は飛躍的に高くなります。

2、ヒヤリ・ハットの収集

ヒヤリ・ハットを収集するときは、収集後の活用方を次のいずれかに決め
 ア ヒヤリ・ハットの状況から、職場の危険要因を摘出し、対策を実施する。

 イ 強調運動等に合わせ、社員自らに考えさせることで、安全意識の高揚を図る。

以下の項目について、収集する内容を検討する。
 ・期間等 −− 日々又は発生の都度、一定の期間に限定。

 ・対象作業等 −− 特定の作業に限定、運転事故又は労働災害の別。

 ・対策等 −− ヒヤリ・ハットを体験した後における本人の対策。

         (注意していること。)

 ・記名の有無

3、注意点

(1) 社員への周知
   収集したヒヤリ・ハットは、作業別等に分類整理し、対策を付けて、社員に配付する。

   対策の検討は、社員を参加させると対策がよく浸透する。

(2) 職場の風土
   職場の風土により、いんぺい体質があると、社員にとって都合の悪い手抜き作業や悪慣行に
   係わるヒヤリ・ハットは出てこない。

   特に、記名式では、当たり障りのない内容となることが多い。

(3) 職場の安全レベル
   優先する事故防止対策の実施に迫られている職場は、取り組み事項の優先度を勘案し、>
   ヒヤリ・ハットの活用を吟味する。

(4) いんぺい暴きはするな
   ヒヤリ・ハットの申告から、犯人探しをすると、以後、ヒヤリ・ハットの申告は不正確となる。